やりたいことがない自分に焦らなくていい

今、やりたいことがなくても心配しなくて大丈夫。
人にはそれぞれ、自分のペースで芽を出すタイミングがあります。大切なのは、あなたの中の“強みの種”がどんな瞬間に動き出すのか気づくこと。
人生は、そこから静かに形になっていきます。
「やりたいことがない」と悩む人は、とても多いものです。
やりたいことを見つけて、それを叶えた人が“すごい人”のように見えたり、目的を持って生きていない自分に価値がないように感じてしまうこともあるかもしれません。
でも、そもそも人には大きく2つのタイプがいます。
- 目的から逆算して進む“逆算型”の人
- 一つひとつ積み上げながら道ができていく“積み上げ型”の人
どちらが優れているわけでもありません。
ただ、世の中やSNSは「逆算型」を称賛しがちなので、積み上げ型の人は不安になりやすいだけなのです。
旅行で例えるなら…
目的地を決めて、綿密にスケジュールを立てる人もいれば、行き先を決めずに、その日の気分で旅を楽しむ人もいる。
どちらも立派な旅のスタイルです。
にもかかわらず、人生になると「目的地を明確にしなきゃ」と思い込んでしまう。
その結果、
- やりたいことがない自分はダメだ
- 評価されない不安
- 生きる意味がわからない
- 進むべき道が見えない
そんな悩みを抱えてしまうのです。
でも、実は 「やりたいことを見つける」ことこそが目的になると、人生はかえって窮屈になります。
無理に作った“やりたいこと”は、可能性を狭めてしまう
やりたいことがないときに焦って探すと、本心とは違う「なんとなくの夢」を作り上げてしまいがちです。
それは本当の願いではないので、続かないし、自分を苦しめてしまうこともある。大事なのは、やりたいことを探すことではなく、可能性の幅を広げること。そのために、いろいろな物事に触れたり、さまざまな人と出会ってみること。人生が静かに動き始めるのは、そんな偶然の積み重ねの中にあります。
「やりたいこと」よりも、自分の“強み”を知る
本当に大切なのは、やりたいことよりも “強み”を理解すること。
強みとは、努力して身につけるスキルのことではありません。「無意識にできてしまうこと」。
これが本質的な強みです。
多くの人は、努力して得たことを強みと思いたがるけれど、努力しないとできないことは、それを自然にできる人には敵いません。強みは生まれつき持っているものではなく、持って生まれるのは “強みの種”。そしてその種は、芽を出したくて、いつもあなたの中でそっとアピールしています。
強みの種がアピールしているサイン
- 自分には簡単にできるのに、周りから「すごい」と言われる
- 時間を忘れて夢中になれる
- 辛くても「やっぱりやりたい」と思う
- やっていると心が躍る
- 誰かに教えたくなる
- 「もっと上手くできるはず」とワクワクする
こうした感情は、強みの種が光りはじめている合図。強みの種がない分野のことは、たとえ上手にできたとしても、心が動きません。
つまり、強みの種とは、社会から評価されやすい“わかりやすいスキル”とは限らないのです。
種に水をやるように、“知識”と“経験”を与える
強みの種は1つではありません。
いくつもの種が、あなたの中で芽を出すタイミングを待っています。その小さなアピールに応えて、少しずつ知識や経験という水や栄養を与えることで、やがて自然と道ができていく。それが積み上げ型の生き方であり、焦らなくていい理由でもあります。
感情の動きを見逃さない
強みの種が芽を出す瞬間は、とても静かです。
大きな刺激やドラマチックな出来事よりも、ふと心が揺れた“ささやかな感情”の中にあります。だからこそ、日々の感情の動きを丁寧に受け取ること。それこそが、「やりたいことがない」という悩みから解放され、あなたらしい人生をつくっていく第一歩になります。
オススメの本のご紹介
やりたいことがない。やりたいことが見つからない。そんな時、生きる意味や目的がわからなくなったり、他人と比較して気持ちが落ち込んだり不安を感じることもあるかもしれません。
私自身、新卒の就職活動の時は自分のやりたいことは何なんだろう…と答えを見つけることはできないまま、採用が決まった会社に入社しました。でもやっぱり違うなと思って、20代はとにかく自分の興味の持ったことを先入観を持たずにチャレンジし続けていました。
「やってみないとわからない」
興味を少しでも持ったのなら、一度チャレンジしてみる。
やってみて違ったなら、それが答え。
人生は長いようで思っていたより短い。だったら、やってもいないのにずっと「自分に向いているのかなぁ…」「自分にもできるのかなぁ…」と思っている時間がもったいない。
周りから「また何か始めたけど、すぐやめるよどうせ」と言われたって良いじゃないですか。笑
もしかしたら、それこそが自分の持つ種が咲く場所かもしれないのですから。


