オーストラリアのサッカーで気づいた”挑戦の価値”

オーストラリア滞在中、私の記憶に深く残っている場面があります。

場所は街中でも、英語の授業中でもない。現地でサッカーをプレイしていた時にふと耳にした言葉がきっかけでした。


ミスをしても“怒る人もいる”。だからこそ響いた一言

サッカーをしていれば、当たり前だけれどミスをして怒る人もいるし、厳しい声が飛ぶこともある。オーストラリアでもそれは同じでした。「全部が優しい世界」なんてことはない。でも、その中にごく自然な空気で

“Nice Try!”

“Nice Challenge!”

と声をかけてくれる人がいた。

ミスを責めるのではなく、挑戦したことそのものを見ている視線。驚きと同時に、胸にグッと来るものがありました。


文化というより、「その人の価値観」との出会い

そこで感じたのは、オーストラリア全体がそういう文化だというより、“挑戦を讃える価値観を持つ人たちに出会えた”ということ。

たまたま一緒にサッカーをした仲間の中に、結果よりも意図や姿勢を尊重する人がいただけ。でも、それが自分にとっては衝撃でした。

“失敗したかどうか”より“挑戦したかどうか”を見てくれる存在。

その視点は、とても素晴らしい視点だと思いました。


その日から、挑戦する自分をもっと大事にしたくなった

その言葉を聞いてから、「挑戦する姿勢は、それだけで価値がある」

そう思えるようになったからです。ミスを恐れないとか、成功するしないとか、そういう次元ではなく。

“チャレンジした自分をちゃんと肯定する”ことをより大事にできるようになりました。あの時の「Nice Try!”」のひとことは、私の内側にずっと残っている小さな種のようなものです。


人生における“ナイスチャレンジ”という考え方

挑戦って、成功するかどうかは実は二の次。

大事なのは

「自分にチャレンジを許すこと」

なんじゃないかと思います。

「やってみよう」

「間違えても大丈夫」

「一歩踏み出した自分を認めていい」

チャレンジの中にはうまくいかない日もある。失敗して落ち込む時もある。思った通りにできない自分にイラッとすることもある。

でもそのすべてに対して、自分自身に “Nice Challenge!” と声をかけてあげられたら、

人生はもっと軽く、もっと動きやすくなる。


最後に:挑戦した自分へかける言葉

挑戦するのは、誰かに認められるためでも、完璧な結果を出すためでもない。それがどんな結末だったとしても、チャレンジしたという事実は、揺るがない価値になる。

だからいまは、サッカー場であの日もらった言葉のように、挑戦した自分にそっと

“Nice Try.”

と声をかけるようにしています。

あれは文化ではなく、あの人から自分へ手渡された、ひとつの価値観のように感じます。

そして私の人生に残る大切な言葉になりました。