今、注目を集めるFemtech(フェムテック)とは?

数年前あたりから、「フェムテック」や「フェムケア」という言葉をよく耳にするようになりました。

今回は改めて、現代女性に必要なケアとされる「フェムテック」についてお話したいと思います。

目次

Femtech(フェムテック)とFemcare(フェムケア)

フェムテックとフェムケアは、どちらも女性の健康に関する課題を解決するサービスや商品を意味します。

Femtech(フェムテック)とは?

フェムテック(Femtech)は、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)を合わせた造語です。
月経、妊娠・不妊・産後ケア・更年期といった女性のライフステージにおける悩みや、婦人科系疾患・セクシャルウェルネスに対して、アプリやAI(人工知能)といった先進的なテクノロジーを使って解決します。

Femcare(フェムケア)とは?

一方、フェムケア(Femcare)はFeminine(女性の)とCare(ケア)を合わせた造語で、デジタルなテクノロジーを使わない方法で女性特有の健康課題をケアする製品・サービスのことを指します。

こんな悩みにフェムケアが役立つ

現代女性の多くが抱える「女性特有の悩みを未然に防ぐケア」といえます。

  • 生理中だけどなかなか生理用品を交換するタイミングが取れない
  • 生理周期・排卵日を管理したい
  • PMSで気分の浮き沈みが激しい
  • 更年期のほてり、イライラが辛い
  • 妊娠期のむくみや冷えをなんとかしたい
  • デリケートゾーンが乾燥する
  • 妊娠しやすいからだ作りをしたい

フェムテックとフェムケアが今注目を集めている5つの理由

海外を中心にここ数年、日本においてもじわじわと盛り上がりを見せているフェムテック&フェムケア。特にテクノロジーを利用したフェムテックが注目を浴びている理由には、社会的な背景があります。

  1. 女性の健康に関する問題の顕在化と社会の意識変化
  2. ジェンダー平等意識の高まり
  3. 女性特有の健康問題による大きな労働損失
  4. 女性が働きやすい社会の促進
  5. テクノロジーの進化

1、女性の健康に関する問題の顕在化と社会の意識変化

女性の社会進出にともない、これまで悩みを打ち明けづらかった生理痛やPMS(月経前症候群)、更年期といった女性特有の健康に関する問題が顕在化しました。悩みをオープンにしてSNSなどを通じて積極的に発信する人が増え、問題が多くの人の目につくようになったため、社会全体で状況を変えていこうと動きはじめました。

2、ジェンダー平等意識の高まり

ジェンダーによる差のない社会づくりに向けた「ジェンダー平等意識」が世界的に高まっています。

日本でも長い間、雇用や賃金格差・家事や育児の負担の割合など、男女の不平等が社会的な問題となっています。
2022年に世界経済フォーラムが発表した「ジェンダー・ギャップ指数」によると、日本は146カ国中116位で、先進国の中で最下位。アジア諸国で見ても、中国・韓国・ASEAN諸国より低いレベルです。

現状を改善してジェンダー平等を進めるために、さまざまなテクノロジーを利用したフェムテックへ期待が寄せられています。

3、女性特有の健康問題による大きな労働損失

経済産業省は月経にともなう体調不良による労働損失は、4,911億円に上ると試算しています。通院・医薬品にかかる費用の負担と合わせると総額は約7000億円といわれています。

女性特有の健康問題による莫大な労働損失を防ぐために、フェムテック市場は急激に拡大しているのです。

4、女性が働きやすい社会の促進

「生理痛で仕事のパフォーマンスが低下する」「出産や妊活のために仕事を諦める」といった状況を改善して多様な働き方ができるように、経済産業省はフェムテックを推進。フェムテックの製品やサービスを提供する企業・医療機関・自治体に対して、事業費の3分の2(上限500万円)を補助する「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」の実施をはじめました。

女性が働きやすい環境をつくるには、周囲の理解が欠かせません。そのため、女性だけでなく男性や社会全体が女性の健康に関心を持ち、理解を深め、必要に応じて適切なサポートを受けられるように支援しています。

5、テクノロジーの進化

IT技術の進化で、健康に関するデータを記録・管理して効率的に解決策を導き出したり、サポートを受けたりできるようになりました。
コロナ禍で急速に広まったオンライン診療サービスは、そのひとつです。また、スマートフォンの普及により誰でも手軽に自分の健康に関するデータを記録し、閲覧できるようにもなりました。
テクノロジーの進化により、自分のからだの状態を把握してライフプランニングに活かせるようになったのです。

フェムケアをすることでどんな効果があるの?

  1. フェムゾーンの悩みが減り、快適に過ごせる
  2. 更年期の身体の変化にも効果的
  3. 生理に関する悩みの解決につながる
  4. ホルモンバランスが整う
  5. 尿漏れの予防につながる

1、フェムゾーンの悩みが減り、快適に過ごせる

フェムケアを行うことでフェムゾーンの悩みが減り、快適に過ごしやすくなります。女性のフェムゾーンは構造的に細菌が繁殖しやすいため、においやかゆみといったトラブルに悩まされることが多いもの。

女性特有のフェムゾーンの悩み
  • ムレ
  • かゆみ
  • におい
  • おりもの

フェムゾーンの事なので、友人にも相談しにくく、病院にも行きづらいなど、たくさんの女性が悩みを抱えています。フェムゾーンのケアを行うことで、このようなトラブルを回避しやすくなります。

2、更年期の身体の変化にも効果的

フェムケアには、更年期のからだの変化に対応しやすくなるという効果もあります

ホルモンバランスが急激に変化する更年期の女性のからだは、フェムゾーンが乾燥してトラブルが発生しやすい状態になることも多いです。そこでフェムケアを行い、フェムゾーンのうるおいを保つことで更年期の不快な症状を和らげる効果が期待できます。

3、生理に関する悩みの解決につながる

フェムケアを行うことで、生理に関する悩みの解決にもつながります。

ナプキンで蒸れてしまってフェムゾーンがかぶれてしまったり、経血が漏れてしまったりなど、生理中の悩みが尽きない方も多いようです。肌にやさしい素材のナプキンや吸水ショーツを使うことで、生理中のストレスを軽減できます。

4、ホルモンバランスが整う

ホルモンバランスが整うこともフェムケアの効果の一つです。

フェムケアで生活習慣を整えることで、女性ホルモンのバランスが整いやすくなります。女性ホルモンのバランスが整うと、生理前の不調や更年期の辛い症状が和らぎ、毎日を楽しく過ごせるでしょう。

5、尿漏れの予防につながる

フェムケアを行うと尿漏れの予防にもつながります。

女性は男性よりも尿道が短いため、尿漏れに悩まされる方も多いです。特に出産経験のある女性や中高年の女性は、尿のコントロールがしにくくなる傾向にあるといわれています。尿漏れ対策としては、骨盤底筋を鍛えることで尿漏れを防ぐ効果が期待できるでしょう。

まとめ

以前よりも女性の社会進出が大きく進んだものの、まだまだ女性が働きやすい環境整備が進んでいないのも事実です。

女性の社会進出が進んでいても、女性のからだは昔と今で変わっていることはありません。それ故に、からだに無理が生じて不調を抱えながら日々仕事をされている女性も多いでしょう。そのため、この時代を生きる女性には本当に大きな負担が掛かっているだろうなと日々女性のからだのケアをしている中で感じています。

とはいえ、働く環境がすぐに変わることもそれほど期待できないでしょう。

だからこそ、フェムテックやフェムケアを自分自身のケアとして取り入れることで、少しでも不調を未然に防ぎ、からだの不調を理由に今後のキャリアやりたいことを諦めることがないようにしてほしいなと思っています。

私自身、この時代にセラピストという職種を選択し、女性専用サロンとしていることは、きっとこの時代で自分がすべきことがあるのだろうと使命感のようなものを感じながら日々女性のからだのケアをしています。

女性にとって負担が多く掛かってしまっている時代だとは思いますが、「この時代に女性として生まれてきてよかった」。

最期にそう思っていただけることを願って、今後も女性に寄り添ったサロンづくりをしていきたいと思います。

the CLEANESSについて

東京渋谷区の恵比寿・広尾エリアにあるボタニカルリラクゼーションサロン『the CLEANESS(クリーネス)』では、男性セラピストによるオイルマッサージをご利用いただけます。完全プライベート空間のため、都会の喧騒を離れてゆったりとしたひとり時間を満喫いただけます。

オイルトリートメントの他、腸セラピーや黄土よもぎ蒸しなど現代女性にとって必要なケアを提供していますので、「疲れを取りたい」「リフレッシュしたい」「なんとなく感じている不調を改善したい」という方はぜひ当サロンへお越しください。

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