見えないところのケアが、自分へのやさしさになる理由

フェムケアについて話すとき、「デリケートゾーンって、どうやってケアすればいいの?」という声をよく耳にします。
誰かに見せる場所ではないし、普段あまり話題にもならないから、“なんとなくそのまま”になっている方も多い印象です。
でも、実際に多くの女性のからだに触れる仕事をしていると、意外とこの部分が心や体調に影響しやすいんだな、と感じることがあります。見えないところを丁寧に扱うことって、自分を大切にする感覚にもつながるんですよね。
VIOは、思っているよりずっと繊細な場所
デリケートゾーンの皮膚は、実は“顔より敏感”と言われることもあります。
目元や唇と同じくらい薄くて、乾燥や摩擦の刺激を受けやすい場所。だから、
- ボディソープだと刺激が強すぎたり
- 洗いすぎで乾燥したり
- 脱毛後にトラブルが起きやすかったり
といったことが起こりやすいんです。
このあたりを知っておくだけでも、ケアの大切さがちょっと身近に感じられるかもしれません。
フェムケアの基本は、とてもシンプル
難しいことをする必要はなくて、まずはこの2つだけで十分です。
① やさしく洗うこと
専用ソープは弱酸性で、泡で出てくるものが多め摩擦が少なく、必要なうるおいを残しながら洗えるように作られています。
② 乾燥を防ぐための保湿
VIOは乾燥しやすいので、保湿をしてあげると肌がふっくら落ち着きやすくなります。“特別なケア”というより、肌の性質に合わせた“ちょっとした習慣”に近い感覚。
どのくらいの量を使えばいい?
泡タイプなら、1回につき1〜2プッシュほどが目安。手のひらでゆっくり包むように洗うと、刺激も少なく心地よくケアできます。
1本でどれくらいもつの?
150mlの泡ソープの場合、約200プッシュのものが多いようです。
- 1日2プッシュなら → 約100日(約3ヶ月ほど)
- 1日4プッシュなら → 約50日(約1ヶ月半〜2ヶ月)
思っているより長く使えるのがポイント。
1日のケアにかかる費用の目安
3,000〜4,000円台のソープが多く、1プッシュ15〜20円くらい。1日2プッシュなら1日30〜40円ほどで続けられます。コーヒー1杯より安いくらいの感覚です。
フェムケアを始める方が増えている理由
最近は、
「からだの調子を整えたい」
「脱毛後のケアをしたい」
「匂いやムレが気になる」
という理由で始める方が多い印象です。
そしてもう一つ大きいのは、“自分を丁寧に扱ってあげたい”という気持ちが増えていること。ケアを習慣にすると、見えない部分まで大切にしている感覚が生まれて、それが心の落ち着きにつながることがあります。
はじめてなら、まずは『洗う』ところからで十分
いきなり全部揃える必要はありません。
まずは専用ソープでやさしく洗うことからスタートすると、無理なく続けやすいと思います。慣れたら、必要に応じて保湿を足していく。そんなゆるいペースで大丈夫です。
見えない場所を丁寧に扱うことは、自分へのやさしさにつながる
デリケートゾーンは誰かに見せるためではないからこそ、「自分のために」ケアする場所。そのちょっとした習慣が、からだだけでなく、心にも静かな良い影響を与えてくれます。うまくいかない日でも、忙しい日でも、見えない場所をそっと見つめ直す時間があるだけで気持ちがふっと軽くなることもあります。
必要だと感じたときに、無理のない範囲で取り入れてみてください。

