女性の一生を7年で読み解く。今のあなたに必要なケアがわかる身体のリズム

「女性はホルモンによって心もからだも揺らぐ」。
現代では、月経周期の揺らぎや更年期の症状がよく語られるようになってきました。でも、もう一つの視点があります。
漢方の世界では、女性のからだは“7年ごとに変化する”と考えられてきたことです。この「7年の節目」を知ると、自分の変化に理由があることが分かり、いま必要なケア・これから必要になる準備が見えやすくなります。
今日は、その7年ごとの変化をたどりながら、女性が人生のステージに合わせてどんなケアを選んでいけば良いのかをまとめました。
7年周期で変化する女性のからだ
漢方の古典『黄帝内経』には、女性のからだの発育・成熟・衰退が7年ごとの節目で起こると記されています。その流れを、現代医学やホルモンの知識と合わせて読み解くと、現代女性が抱えるリアルな課題が見えてきます。
7歳|からだの基礎が育つ
内臓や骨格の基盤がこの頃に整っていく時期。生活リズム・食事・睡眠が大切。
14歳|初潮を迎え、女性性が開く
多くの女性がこの時期に初潮を迎えます。ホルモンバランスが大きく揺らぐ時期でもあり、月経周期の乱れや精神的な不安定さが出やすいステージ。
21歳|性成熟期のスタート
いわゆる“女性としてのからだ”が整う時期。妊娠・出産に向けた準備も整い、体力もピークに近づきます。
28歳|成熟のピークへ
美容・健康の面でも安定感があり、“今まで通りのケア”でなんとかなる時期。無理が効いてしまうため、後々の不調の種を作りやすい。
35歳|変わり目。女性のターニングポイント
ここが大きな分岐点。
- 卵子の老化が加速
- 妊娠に関するリスクが上昇
- 疲れが取れにくくなる
- 自律神経が乱れやすい
この頃から「同じ生活なのに調子が違う」を感じ始める人が急増します。
42歳|更年期前の揺らぎが始まる
まだ更年期ではなくても、睡眠トラブル、肩こり、気持ちのムラなどの“小さな揺らぎ”が現れ始める頃。
49歳|閉経期といわれてきた年齢
昔は“49歳ごろ閉経”と言われていたのは、平均寿命が50〜60歳だった時代の話。でも現代は寿命が伸び、女性の人生は50歳でちょうど折り返し地点。つまり、ここからの約40-50年を、揺らぎやすい心身とどう付き合うかが大きなテーマになります。
“50歳を折り返し地点に、まだまだ続く人生”。
医学も社会環境も変わり、昔とは違う“長く続く女性の人生”を生きる時代になりました。
- 閉経後は女性ホルモンが急激に減る
- 骨、筋肉、血管、皮膚のエイジングスピードが変わる
- 感情の揺らぎが起きやすい
- ストレス社会の影響を強く受けやすい
この長い長い後半戦をどう生きるかは、35歳〜49歳のケア次第で大きく変わると言われています。
男性はどうかというと…?
男性にも更年期はあります。ですが、女性のように毎月ホルモンが大きく変化するわけではなく、テストステロンはゆっくり下降していくのが特徴。そのため、気づきにくかったり、症状が穏やかな人が多いという側面があります。
女性がより大きく揺れる理由は、やはり “ホルモンの波の大きさ” にあります。
7年ごとの変化を知って、必要なケアを選ぶ
女性は、一生を通して“同じからだ”ではいられません。ステージごとに必要なケアはほんの少しずつ変わっていきます。
たとえば…
21〜28歳(安定期)
- 忙しくても睡眠は削らない
- 月経の観察をする
- 冷えに気をつける
- 運動習慣をつくる
35歳以降(ターニングポイント)
- 疲労回復を意識したケア
- 自律神経を整えるルーティン
- ホルモンバランスを整えるケア(アロマ・整体・漢方など)
- からだの“巡り”を良くする習慣
42〜49歳(揺らぎの前兆)
- 睡眠の質を上げる
- 肩こり・首こりを放置しない
- ストレスケアを強化
- 更年期を見据えた栄養と運動
50歳以降(折り返し地点からの暮らし方)
- 筋力低下を防ぐ運動
- 骨の健康
- 血管ケア
- 自律神経の安定
- 「今の自分の身体を好きになる」ためのケア

“変わる自分”に優しくなる——その最初の一歩
女性のからだは、ゆっくり、でも確かに変わっていきます。その変化は「老化」ではなく、次のステージへの移行。7年周期の節目を知ることは、“いまの自分の揺らぎに理由がある”と理解して、必要なケアを選べるようになる大事な知恵です。
自分の身体と仲良く生きるために。これからも、人生のステージごとに「その時の自分に必要なケア」を一緒に考えていきましょう。

