“女性ホルモンを味方にする”という生き方

揺らぎやすい私たちのからだに、今できること
「女性ホルモンを増やしたい」
「なんだか最近、肌のハリがなくなってきた」
「気分が落ち込みやすくなった気がする…」
そんなふうに、ふと自分のからだの変化に気づく瞬間はありませんか?
年齢やライフステージの変化とともに、
女性ホルモンのバランスは自然と変動していきます。
けれどそれを“減ったからダメ”“補わなきゃ”と焦るのではなく、
今の自分のからだとやさしく向き合いながら、ホルモンを整えていくという視点を持てたら──
毎日をもっと軽やかに、しなやかに進んでいけるのではないかと思います。
「女性ホルモン」は増やすものではなく、“整える”もの
まず大前提として知っておきたいのは、
女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)を「直接増やす」ことは、基本的には難しいということ。
医療的なホルモン補充療法(HRT)を除けば、
私たちが日常でできることは、
“ホルモンが分泌されやすい心身の状態を整えること”。
つまり、「ホルモンの流れを良くする」「味方にする」という感覚が大切なのです。
女性ホルモンと心のつながり
ホルモンの分泌は、自律神経や脳(視床下部)と密接に関わっています。
つまり、ストレス・睡眠・感情の波が乱れると、ホルモンバランスも乱れやすくなります。
・がんばりすぎていないか
・誰かに合わせすぎて、自分を置き去りにしていないか
・小さなストレスを溜め込んでいないか
ホルモンは「今のわたしの状態」を静かに映し出す鏡のような存在です。
だからこそ、からだだけでなく“心の状態”にも目を向けることが、ホルモンケアの第一歩です。
日常でできる、ホルモンを整える習慣
① 呼吸を深く、ゆっくりと
浅い呼吸は交感神経を優位にして、ホルモンの司令塔である脳を疲れさせます。
朝と夜に深呼吸を数分行うだけでも、自律神経が整いやすくなります。
→ オススメ:起床後・就寝前に「5秒吸って、5秒吐く」を3セット
② 良質な睡眠を確保する
ホルモンは睡眠中にしっかり分泌・調整されます。
夜更かしや不規則な睡眠はホルモン分泌の乱れにつながりやすい。
→ オススメ:
・寝る1時間前はスマホやブルーライトを控える
・眠る前にお風呂でリラックスして、体温を上げておく
③ 「女性性」を感じられる時間を意識的に持つ
女性ホルモンは「自分が女性であることを楽しんでいる」時に分泌が促されやすいと言われています。
香り、肌触り、美しいもの、好きな音楽…
五感が心地よく刺激されることは、ホルモンにとっても良い栄養。
→ オススメ:
・好きな香水をつける
・スカートを履いてみる
・セルフマッサージで触れる習慣を持つ
④ 女性ホルモンの材料になる“栄養”をとる
ホルモンの材料は“脂質”と“たんぱく質”です。
糖質やダイエット中心の食生活になりすぎると、ホルモンをつくる材料が足りなくなってしまいます。
→ オススメ食材:
・豆腐・納豆などの大豆食品(イソフラボン)
・卵・魚・肉・ナッツ類(脂質+たんぱく質)
・ビタミンB群(玄米、葉物野菜など)
最後に
「女性ホルモンが減ってしまうこと」に不安を感じるのは自然なことです。
でもそれは、衰えではなく“変化”の始まり。
そしてその変化は、もっと自分を大切に扱うきっかけにもなるのです。
ホルモンは、見えないけれど、確かに私たちの味方です。
自分のからだに優しい習慣をひとつでも取り入れていけば、
その働きはきっと、静かに応えてくれるはず。
あなた自身の感覚を信じて、
「わたし」を整えるためのホルモンとの付き合い方、
今日から、少しずつ始めてみませんか?